TOP
石段を降りる僧
厳冬の二月。肌を突き刺す寒気は、装飾の彩色をいっそう研ぎ澄ますようだ。
朱は朱に還り、金は金に還る。牙が空を噛み、たて髪が炎のように燃え立つ。
三脚とともにふるえながらどれほど待ったことだろうか。石段に法要帰りの僧たちが現われたとき、凍りついた時が、動き始めた。