私の頭上にはいつも空がある。
山裾を霞ませる春の大気。壮大な夏雲。紅葉を縫いつづる秋の藍。
そして枯野の果てに光の帯を刷く冬の落日。
途方もなく巨大な鏡面なのか。
それとも、無窮の杯なのだろうか。
そのあまりの豊穣に瞼を閉じれば、眼の底に、ひろびろと空が展けていた。





珠玉の風景 額加賀
 足立さんは、日光をよく知っていらっしゃる。足立さんの作品は、一寸見過してしまいがちな点描を正確にとらえ「珠玉の風景」に仕上げている。また、単なる美しい写真にとどまらない。ひとつひとつの作品には、発見があり、それは貴重な記録であると思われる。「発見と記録」がこの作品のモチーフではないでしょうか。
 それは足立さんが日光に生まれ育ったという環境のお陰でしょう。加えて足立さんが自分の足でよく歩き、よく見ているためでもあろうと思います。
 足立さんの写真歴は実に30年と聞いております。この作品集は日光の30年の歩みを写したものであり、長年培った足立さんの、写真技術の結晶とも云えましょう。
 『東国の聖地”日光”』と題した写真集の出版は誠に喜ばしく、足立さんの努力に経緯を表すと供に今後の
御活躍をきたいします。